◆飲み会・デート編
◇「相手」の言葉で話す

「すいませーん!生中!」などと、飲食店でメニューを見ずに雑な注文をする人は「損」をしている。

「すいませーん!生中!」と言われた店員さんは「プレミアム・モルツの生ビールを中ジョッキで、ということか」と、その店のメニューに「翻訳」して注文を受けなければならない。その店の言葉を使わずに「自分の言葉」で注文するというのは「相手に合わせるつもりがない」という態度の表れだ。その姿勢は、言われた相手だけでなく、まわりの人にも不快感を与える。

 一方、得する人は「相手の言葉」で話す。「ガーリックたっぷり若鶏のからあげ」とメニューに書いてあれば、「からあげ」ではなく「ガーリックたっぷり若鶏のからあげ」と言う。些細なことかもしれない。それでも、ちょっとした気づかいが好感を与えるのだ。

◇「次は私がお誘いします」と言う

 著者が参加した、ある飲み会でのこと。飲み会が終わるタイミングで、幹事を務めた先輩に対し、若手がこう発言した。「ありがとうございました。また誘ってください」

 若手としては、お礼の気持ちを伝えたつもりだったのだろう。ところが先輩は「『また誘ってください』じゃないだろ。『次はぼくが企画します』だろ!」と怒ってしまった。

 飲み会の幹事は楽な仕事ではない。幹事を引き受けてくれた人に対しては、感謝とともに「今回はやってもらったから、次は私が」と伝えるべきだろう。

 ベストな話し方は「今度は私が企画します」「次はぼくがお誘いします」とやる気を伝えること。幹事を務める自信がないなら、せめて「またご一緒しましょう!」と気持ちを伝えよう。積極的な姿勢を示せれば、また誘われる可能性も高くなるだろう。

 恋愛も同じだ。「また誘ってください」では次につながらず、チャンスを逃してしまいかねない。

◇その場に合った「キャラ」を演じる

「本当の自分」にこだわる人は損をする。一方、得をするのは、その場に合ったキャラを演じる人だ。うまくキャラを演じられるようになると、たくさんの人に好印象を与えられる。

 著者の友人が経営する会社で、仲の悪いAさんとBさんがいた。ある日、経営者である友人は、2人を呼び出してこう言った。