『鎌倉殿の13人』北条義時の悪妻「のえ」、夫亡き後の“悲惨な末路”とは源氏の守り神。鶴岡八幡宮 Photo:PIXTA

2022年に放送されたNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、主人公・北条義時の死をもって完結した。この作品では、後半から登場した北条義時の三番目の妻「のえ」が悪女として描かれ、ストーリーを盛り上げた。のえの本名は不明だが、「伊賀の方」という通り名で呼ばれている。自身の息子を執権、娘婿を将軍にするべく暗躍していたこの女性は、北条義時の死後、どんな末路をたどったのか。史料をもとに探る。(歴史学者 濱田浩一郎)

北条義時の人生は
姉・北条政子の結婚で激変

 1224年6月13日、鎌倉幕府の第2代執権・北条義時が病死しました。義時というと、昨年放送された大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で俳優・小栗旬さんが演じて一躍有名になりました。

 義時は、伊豆の小豪族・北条時政の次男坊として生まれました。一般的な小豪族の家に生まれていたならば、北条義時は地域の権力者の息子として平穏な人生を送るはずだったのでしょう。

 ですが、姉の北条政子が、流人として伊豆に配流されていた源頼朝(後の鎌倉幕府初代将軍)と結ばれたことにより、義時の人生は激変しました。義時は頼朝の側近くに仕え、重臣となっていきます。

 そして頼朝が死去した1199年以降、義時は頼朝の後継者である源頼家(鎌倉幕府第2代将軍)を補佐する宿老13人の1人となるのです。ですが、頼朝亡き後の幕府を待ち受けていたのは、有力御家人同士の血みどろの紛争でした。

 また、義時は後妻として「伊賀の方」という女性を迎えるのですが、この女性は後に不穏な動きを見せ、トラブルを招くことになります。伊賀の方は、大河ドラマでは「のえ」として描かれ、女優・菊地凛子さんが演じました。