ですが、賃貸のケースでは、実際は引っ越しなどで家賃を引き下げることが可能ですから、金融資産は今回の試算よりも長持ちするでしょう。Cさんが希望されているフルリタイアをしても、老後の家計を過度に心配する必要はないと思います。

 回答が前後しますが、購入のケースでは「購入したマンションを売却する」という資金繰りの最終手段が残されているのが強みです。

 相談文には「私は独身で、今のところ遺産を受け継ぐ人はいません。他の人に迷惑がかからない程度の資産を残しておければ十分です」と記載があります。誰かに資産を残す場合や、ご自身が施設などに移る場合は、購入したマンションを売却した資金で賄えばよいと思います。

 マンションを買う場合も、毎月の支出をコントロールできれば、Cさんが希望するフルリタイアは可能といえるでしょう。