また、2013年会計年度(12年10月~13年9月)予算は、現在13年3月までの半年分だけしか成立していない。このため、4月以降の予算を3月27日までに成立させる必要がある。

 できなければ政府機関が閉鎖される可能性があるため、期限ぎりぎりで予算が成立すると見られるが、緊縮的な予算になることは避けられない。ただし、自動歳出削減が開始されていれば、景気への一段の悪影響を回避するため、過度に緊縮的でない予算となるだろう。

 どのようなシナリオとなっても、2013年に緊縮財政がより強まることは避けられず、米経済成長を抑制する要因になるだろう。

議会はデフォルト回避の方向へ動くが
歳出削減は景気の下振れ要因になり得る

――財政問題は米国の悩みのタネだ。2011年には債務上限引き上げを巡って議会が膠着状態に陥り、デフォルト懸念まで噴出した。このまま行けば、法定基準を突破したと見られる国債発行枠の上限を再び引き上げなければならない。見通しはどうだろうか。

 法定債務上限問題に関しては、5月18日まで事実上延長され、当面のデフォルトリスクは回避されたが、この延長の条件として、4月15日までに2014会計年度予算決議を成立させることが求められている。成立できない場合でも、議員の給与が支払われないだけのため、5月18日までに借り入れた額だけ5月19日に法定債務上限が引き上げられる。

 ただし、それ以上の引き上げには、中長期の財政赤字削減策を策定する必要がある。または、2013会計年度予算、14会計年度予算が緊縮的な予算となれば、その緊縮額分の債務上限の引き上げが行われるだろう。また、自動歳出削減プログラムが始まるなら、共和党は1.2兆ドル程度、債務上限を引き上げてもいいという判断になり易い。

 結果的に、議会はデフォルト回避の方向に動き、今回は2011年のようなデフォルト懸念の高まりにはつながらないのではないか。ただし一方で、現在は当時と景気の状況が違う。歳出削減への動きが景気の下振れ要因になるリスクは、考慮すべきだ。

 財政問題を放置すれば、米国債の格下げリスクも生じるため、10年スパンを見据えた財政赤字削減計画の取りまとめに努力していくだろう。