Learn to Earnの先にある「Learn and Earn」

これまでは自社でコンテンツ(教材)を作成し、それをユーザーが学んでいくシステムにしていたPoLだが、「それには限界を感じていた」と田上氏は語る。理想とするのは、講師となるユーザーがコンテンツを作成し、学びたいユーザーがそれらを学ぶプラットフォーム。いわゆる、学びたい人と教えたい人をオンライン上で繋げるUdemyのようなモデルだ。

田上氏が“Web3版Udemy”と言うのは、トークンを発行できるモデルにするため。具体的には、プラットフォーム側が発行するトークンに加えて、講師も自身のトークンを発行できるようにし、生徒側が学習すればするほどトークンをもらうことができる。

「​​トークンの良いところは、価値を高めていける点にあります。講師がトークンを発行すれば、教材を中心としたコミュニティが出来上がる。トークンの価値を高めるために、よりモチベーション高い状態で学習できるようになると思います」(田上氏)

また、今後は教材自体をNFT化する考えもあるとのこと。具体的には、講師から最初に学んだ生徒がNFT化された教材を使い、別の人に教えていった結果、教材の作成者である講師にロイヤリティという形で二次流通の手数料の一部を還元する仕組みを想定しているという。

「最近になって『X to Earn(○○して稼ぐ)』というキーワードを耳にします。自分もまずは『Learn to Earn』という新たなユーザー体験の提供を目指していきますが、将来的には『Learn and Earn(学ぶと同時に稼げてしまう)』という状態をつくっていけたら、と考えています。学びながら稼げる状態をつくり出すことで、誰もが生まれ育った環境などに左右されず、最新の教育環境にアクセスできるようにしたいと思います」(田上氏)