3月も半ばを過ぎ、歓送迎会のシーズンに突入する。

「今年の新入社員、かわいい子いるかな?」
 「部署が変わる前に○○さんと仲良くなりたいな」
 「別にそんなに世話になった人でもないのに面倒だな」

 なんて、いろいろ思うかもしれないが、ここではぜひ“お酒に飲まれない、かっこいい上司・部下”として株を上げてほしい。なぜならば、新年度のもう1つの大きなイベント、健康診断が近づいている人もいるからだ。

 毎年恒例の健康診断。さほど緊張感もなく、異常がなければホッと安堵し、ひっかかっても、一度検査をしたり、義務付けられた個別栄養指導を受けたら後は放置、の人が多いのではないだろうか。でも、自覚症状がなくても、明らかに前年より悪化している数値があったら、あなたが、“バリバリ”と“かっこよく”良い仕事ができる時間は少なからず短くなっていると思っていてほしい。そして、もしも栄養指導を受ける際には、嘘ではなくて本当の食事記録を書いて原因解明に努めよう。

「好きに飲み食いしていても健康診断はオールAだよ!」

 そんな自慢ができるのは、少なくとも30代までだ。第一、A、B、Cなどの結果の表記方法に決められた基準があるわけではない。それぞれの検査機関が独自に基準を設けているだけなので、「A、Bだったから…」といって油断はできない。特にBランクの人は注意が必要だ。数値を見ればぎりぎりのBで、何も改善しなければ翌年にはランクが下がってしまうことだってある。項目の横には、それぞれ基準値が書いてあることが多い。BはBでも、C寄りなのか、A寄りなのか…。判定された結果だけではなく、数値を自分で見直す、という習慣が重要だ。

飲み放題つきコースでコレステロール値上昇!?
飲み会では「腹八分目」に

 手遅れになる前に、今回はビジネスマンが意識しやすい項目をいくつかあげてみよう。ぜひ、直近の血液検査を手にして見比べてほしい。

 まずは、脂質代謝異常症(高脂血症)と関連するLDLコレステロール、HDLコレステロール、総コレステロール、中性脂肪の数値だ。

 基準値は以下のとおり。

総コレステロール 130~220mg/dl
HDLコレステロール 40~65mg/dl
LDLコレステロール 60~139mg/dl

 HDLはいわゆる善玉コレステロールといわれるもので、血液中の余分なコレステロールを肝臓に運んでくれる、いてくれてうれしい存在だ。一方のLDLは、コレステロールをわざわざ細胞に運んで、血管にたまり、動脈硬化を進めてしまう存在なので、少ない方がうれしい悪玉コレステロールとなる。