「アベノミクス」の恩恵を受けてか、久々に景気の良さを肌で感じられるようになってきました。もちろん、地域等で認識に違いはあるでしょうが、約25年前のバブル景気と今の景況感を重ねる人も少なくありません。

 ただ、25年前といえば、今の20代どころか30代の社員も当時の状況を職場で体験していないほどの昔。そのため、現在の景況感に対する受け止め方は、年齢によって大きく異なっているといいます。

 そこで今回は、「アベノミクス」の受け止め方は年齢によってどのように異なるのか、そしてそれによって生まれる職場でのギャップをご紹介していきましょう。

スポーツカー、高級時計が売れまくる!?
目に見え始めた「アベノミクス効果」

 ここ最近、繁華街に活気が戻ってきています。3月は送別会シーズンなどで例年忙しい時期ですが、加えて今年は夜遅くまで繁盛している店が増えているようです。私の会社がある赤坂界隈では、これまで1次会で終了していた飲み会が2次会、3次会まで続くなど、職場の同僚たちと深夜まで飲み歩く会社員の姿をたくさん見かけるようになりました。

 また、大手新聞社の報道によると、ある外車の販売店は、2013年に入ってから1000万円を超える高性能スポーツカーなどが続々と売れ始め、デパートでは高級外国時計を買い求める主婦が増えてきたそうです。また、東京のホテルで開かれた世界各国のワインの試飲販売会では、数万円する限定ワインが飛ぶように売れたとのこと。個人消費は回復基調にあるようです。

 乗車したタクシーの運転手に「景気はどうですか?」と尋ねてみても、「どん底は超えたようですね」「チケットで長距離を乗るお客様が徐々に増えてきました」と明るい声が返ってきます。まさにアベノミクス効果が出てきた証なのかもしれません。

 では、ここで『アベノミクス』とは何かを改めて少しだけ解説しておきましょう。アベノミクスとは、安倍晋三首相が第2次安倍内閣において掲げた一連の経済政策に対する通称で、「安倍」と「エコノミックス」を合わせた造語です。主に以下の3つを基本方針としており、安倍首相はそれを「3本の矢」と表現しています。

1.大胆な金融政策
2.機動的な財政政策
3.民間投資を喚起する成長戦略

 なかにはアベノミクスを『プチバブル』を政策的に仕掛ける方針として批判する経済評論家もいるようです。