聖光学院の勢いが目立つ最難関男子校
難関・上位校志望者が多くを占めるサピックスで偏差値70をつけるのは、2月3日の筑波大学附属駒場(筑駒)のみである。四谷大塚では筑駒73、2月1日の開成71、2月2日と4日の聖光学院各70であり、この3校が首都圏男子校トップ3と呼ぶべき存在だろう。
2月1日最多の受験生が集まる開成は、24年入試では1190人が受験し、実倍率は2.81倍となった。例年100人ほどの合格者が入学を辞退している。四模試の志望状況は微減傾向であるものの、22年実倍率の2.52倍までは緩和しないだろう。
最難関校には珍しい2回入試を行う聖光学院は、24年の東京大学合格者数が100人(前年比22人増)となったことも後押しして、25年入試も受験者数を増やす勢いにある。神奈川男子御三家の栄光学園と同じ試験日の[2日1回](左=実施日、右=試験名、以下同じ)が微増傾向で、24年に実倍率が3.15倍となり23年の3.25倍に迫る。[4日2回]は1割近い増加傾向となっており、22年から順に4.1倍、4.89倍、5.2倍と増え続けた実倍率がさらに上がり、極めて厳しい競争状況となりそうである。
筑駒について四模試の志望者数は出ていないが、最近の受験者数と実倍率を見ると、22年479人・3.71倍、23年521人・4.07倍、24年555人・4.34倍と顕著に増加している。その背景には通学可能地域の拡大も寄与している。他の最難関校受験生が併願してくるだけに、首都圏で一番厳しい入試といっていいだろう。卒業生の半分は、同じ最寄り駅の東大駒場キャンパスに進学する。