男子校御三家間でも微妙な差が

 2月1日に入試を行う東京男子御三家の残り2校と駒場東邦はどうか。2割近く志望者数を減らしているのが麻布だ。実倍率も2023年2.41倍から24年2.26倍と緩和しているが、東大合格者数を大きく増やした聖光学院に受験生が流れているようで、25年はさらに受けやすくなるかもしれない。

 神奈川方面からの受験生が多く、麻布と受験生がトレードオフの関係にある駒場東邦だが、麻布の志望者数が緩和傾向なのに、今年は微減傾向となっている。その背景として考えられるのは、東大合格者数が23年の72人から24年は44人と大きく減少、5人合格で話題となった理lllも24年はゼロとなっている点だろうか。実は麻布も、東大合格者数を23年の79人から24年は55人に減らしている。駒場東邦は、22年・23年と1.9倍台が続いた実倍率が24年は2.11倍となった。25年入試も、2倍台は維持しそうである。

 東京男子御三家の武蔵は、22年の3.51倍から、24年3.11倍、24年2.99倍と実倍率が低下してきた。四模試では志望者数が1割強減少しており、さらに緩和する流れだ。2日に1回だけ入試を行う栄光学園の四模試志望者数は微減でほぼ前年並みとなっており、24年実倍率2.56倍と同程度が見込まれる。この2校は募集人員が160人で、広いグラウンドがあり、校風も似ている。サピックスの偏差値が23年に61から59に下がった点でも共通している。

 浅野は、3日に首都圏男子校では最多の受験生を集める。四模試志望者数は前年と同じで、24年実倍率2.4倍を25年も維持しそうだ。難度では同じ神奈川男子御三家の聖光学院と栄光学園よりも受けやすく、サピックス偏差値は57となっている。