中堅男子校は獨協と成城、逗子開成に勢い 

 JR山手線の内側にある中堅男子校は人気が分かれそうだ。学習院は、[2日1回]が微増のほぼ横ばいで24年の実倍率2.67倍を維持しそうだが、[3日2回]は2割減で、24年に4.56倍まで伸びた実倍率が、23年の3.38倍とまではいわないものの、25年は4倍台を維持できるかどうかは微妙な状況である。

 令和に入った頃に人気急上昇だった日本大学豊山は、ここ数年は高過ぎた実倍率が緩和し続けている。[1日1回]は2割弱減で、22年3.78倍、23年3.21倍、24年2.49倍という実倍率緩和の流れが強まり、2倍程度の受けやすい狙い目の入試となりそうだ。[2日午後2回]の志望者数は微減、[3日3回]も減少傾向で、それぞれ3.87倍と3.5倍だった24年の実倍率から緩和しそうである。[3日午後4回]は、1割半減で同4.87倍が4倍台前半になるかもしれない。

 系列の獨協医科大学への推薦枠の恩恵を受ける獨協は、入試回により上下動が見られる。[1日1回]は2割も増やしており、ここ3年間の実倍率3.1倍から3.2倍という壁を突き抜けそうだ。[1日午後2回]は1割強の減少で、23年2.61倍から24年2.82倍へと上げた実倍率も落ち着きそうである。一方、[2日3回]は1割弱の増加で、24年実倍率3.59倍から23年同3.69倍を25年は超えそうだが、[4日4回]は1割ほど減少し、24年の実倍率7倍から23年同6.55倍の水準に戻りそうな傾向にある。

 このランクの学校で唯一のカトリック校である暁星は、[2日1回]は1割減で、24年の実倍率1.75倍がさらに緩和し受けやすい入試となりそうだ。一方で、[3日午後2回]は1割ほど増加、24年実倍率4.54倍から23年同6.18倍までとはいかないまでも、25年は5倍台を回復するかもしれない勢いにある。

 成城は全体的に上昇傾向にある。[1日1回]は24年実倍率2.79倍から3倍に迫り、[3日2回]も同3.4倍が3倍台半ばへ上げそうだ。[5日3回]は微増で横ばいのため、同9.27倍程度に25年は落ち着きそうだ。

 神奈川の学校で唯一登場した逗子開成だが、[1日1回]は1割増で、24年の実倍率2.04倍から25年は23年の同2.2倍に戻しそうだ。[3日2回]も2割弱の増加で5倍台に乗せるかもしれない。[5日3回]は微減で24年の実倍率4.24倍と同程度になりそうだ。