人気継続の佼成学園と受けやすい埼玉2校
ここ数年の人気上昇で中堅校への道を歩む佼成学園は、適性検査型の入試はやめるなど2024年入試とは一部変更が出ているが、25年入試も絶好調となりそうだ。毎年海外に行くグローバルコースに入試成績の上位生を集める方針で、英語の取り出し授業に参加できる語学力を持った受験生対象の[3日SE(ス-パーイングリッシュ)]入試で10人のグローバル枠を設け8人が合格するなど、全体で24人の合格者を出している。
2科と4科の一般入試は、22年や23年までは実倍率1~2倍台だった。それが24年は軒並み3~4倍台に乗せ、25年はさらに上昇することになりそうで、学校のイメージがすっかり変わってしまった。[1日1回一般]は5割増、[2日2回一般]は6割半も増加、[3日3回一般]は3割増となっており、24年の実倍率3.08倍・4.83倍・4.65倍よりいずれも大幅に増加基調にある。[1日1回グローバル](10人枠)の志望者も2割増と人気が上がっている。
特別奨学生の入試は3回実施されているが、25年は日程の変更がある。1日午後に[グローバル特別奨学生]が移り、2日午後に[1回特別奨学生]が入れ替わった。志望者数が1割強増えている[グローバル特別奨学生]は、24年実倍率3.63倍からさらに上がりそうで、[1回特別奨学生]は志望者数5割増で同3.91 倍から、25年には大きく伸びることは間違いない状況にある。
24年実倍率は2.43倍と穏当だった[5日2回特別奨学生]も3割弱増えている。実倍率が22年1.55倍、23年1.46倍だったことを考えると、3倍超も予想される25年入試は、最後の望みを託すにはいささかハードルが上がりそうだ。
埼玉に2校残る男子校は、入試日程が微妙にシンクロしているが、一部を除いて実倍率1倍台前半の受けやすく受かりやすい入試となっている。いずれも24年に開校した開智所沢の猛威を受けて苦戦しており、おおむね志望者数は減少傾向で、25年入試はさらに緩和しそうだ。
城北埼玉は[1月10日1回]と[10日午後特待]がいずれも3割弱減少で極めて合格が得やすくなりそうだ。[11日2回]と[12日3回]は1割程度の減少、[18日4回]は微減だが、いずれも同様の傾向にある。
城西大学付属川越も[10日1回総合一貫]と[10日午後1回特別選抜]が、いずれも4割近く志望者数が減少しており、特に24年実倍率が3.06倍と高かった[1回特別選抜]がだいぶ受けやすくなりそうだ。[11日2回特別選抜]は4割強減っており実倍率が1倍台前半になりそうな一方で、[11日午後2回総合一貫]だけは3割も増加している。[18日3回総合一貫]は1割強の減少で同2.14倍から緩和しそうだ。とはいえ、いずれの入試も志望者数が少ないため変動が大きく出る傾向にあり、総じて受けやすくて入りやすいことに変わりはない。