安倍首相は4月19日、日本記者クラブで「成長戦略スピーチ」を行った。金融緩和・財政出動に次ぐ3本目の矢(成長戦略)の第1弾が放たれたことになる。

成長戦略の中核は「女性の活躍」

 まず、首相スピーチの内容を見てみよう。その骨子は概ね以下の通りである。

●成長戦略の3つのキーワード
 ・「挑戦:チャレンジ」
 ・「海外展開:オープン」
 ・「創造:イノベーション」

●「健康長寿社会」から創造される成長産業
 「規制・制度改革」再生医療・創薬が1つの鍵
 「日本版NIH:国立衛生研究所」  
   医療研究開発の司令塔を創設し、難病対策を加速

●全員参加の成長戦略
 「失業なき労働移動」
   労働移動支援。財成金の大幅増。トライアル雇用制度の拡充。

●世界に勝てる若者
 「公務員試験に生きた英語を必須化」
 「就職活動を後ろ倒し」
   3年生の3月(春休み)から広報活動開始、
   留学生が帰国した8月から採用選考活動。

●女性が輝く日本(成長戦略の中核は「女性の活躍」)
 「役員に1人は女性を登用」
 「待機児童解消加速化プラン」
   横浜方式の全国横展開。今後2年間で20万人分の保育の受け皿を整備。
   さらに2017年度末までに20万人増を図り、待機児童ゼロを目指す
   (従来の国の計画を2年間前倒し)
 「3年間抱っこし放題での職場復帰支援」
   3年育休の推進を経済3団体に要請。助成金や「学び直し」プログラムも。
 「子育て後の再就職・起業支援」