テスタ 何年か前に、日本経済が破綻したときのために、アメリカ株も2億円ぐらい投資したんですけど、それが今、3億5000万円くらいになっています。少なくとも1.5倍ぐらいにはなっています。

高山 それは、個別の銘柄を買われたってことですか?

テスタ はい。ど真ん中の銘柄で、誰もが知っているようなところです。ナイキとかアマゾンとか、絶対潰れない企業を選びました。

 とにかく円資産をドル資産に替えたかっただけなんで、企業が潰れさえしなければ何でもよかったんです。

 もちろん、何十年という長期スパンでは、とんでもなく下がる年とか、とんでもなく上がる年とか、いろんな年があるというだけで、長い目で見ると、ほとんどの企業の株価は上がっていきます。

 株価の数字は上がっていくけど、それは単に「株価」が上がっているだけであって、「価値」が上がっていることとは別だと認識する必要がありますね。

 物価が上がればお金の価値は下がっていきます。つまり、物価の上昇と同じ比率で資産が増えたとしても実質的な儲けはないわけです。

 そして、日本は金融政策として毎年2%ずつ物価を上げていこうとしています。なので、現金で資産を持っておくことは得策ではないと言えます。

高山 物価上昇は最近よく耳にしますね。物価上昇より速いペースで資産を増やさないといけないんですね。

元乃木坂46の高山一実さん実は投資経験がゼロではない高山一実さん、全5回の短期連載で投資の知識を学んでいく Photo by Shinya Morimoto

テスタ 個別株投資で資産を毎年2、3倍に増やせば、余裕で物価を追い越せます。

高山 ハードルが高そう……。でも、とにかくやってみないとどのくらい難しいかわからないですね。

高山 テスタさんが持っている株はほとんど日本株ですか?