すきま時間で老後の生活を
シミュレーションしてみては?

 実は、最近「公的年金シミュレーター」の開発に携わった厚生労働省の職員2人と話をする機会があった。代理店などに「こういうシミュレーターを作って」と丸投げせずに、自分たちで知恵を絞り、試行錯誤でロジックを組み立てたようだ。使ってみると、ユーザーを念頭に置いてよく考えられていることを実感できる。

 話していると、「公的年金の誤解を減らしたい」「公的年金に関心を持ってもらいたい」といった思いが伝わってきた。みなさんも「こんな機能も搭載してほしい」というアイデアがあったら意見を出してみては。厚生労働省『「国民の皆様の声」募集 送信フォーム』も用意されている。

 なお、このツールは簡易計算で、一定の年齢の人が65歳前に受け取れる「特別支給の老齢厚生年金」や、年下の配偶者いる場合に受け取れる「加給年金」などは反映されない。より正確に「自分の見込み年金額」を知りたい場合は、日本年金機構の「ねんきんネット」があるのでそちらを活用するといい。

 とにかくユーザーフレンドリーに仕上がっているシミュレーターなので、試算してみることをお勧めする。

 ねんきん定期便に掲載の「公的年金シミュレーター二次元コード」をスマホで読み取り、通勤途中のすきま時間に、働く期間や年金の受給開始年齢などを条件変更して年金額の変化を実感してみてはどうだろうか。