――誘導はしない?御三家であってもサピからは勧めない?

 そうですね。他塾との合格実績の比較をしてみると面白いのですが、例えば御三家などの最難関校と、その次に来る渋渋や海城、鷗友学園女子といった学校との比率では、SAPIXでは後者のほうが圧倒的に合格者数が多くなっています。要は無理に最難関校の受験を勧めていないということです。渋渋が押さえになるような成績であっても、渋渋にどうしても進学したい子は、最難関校を受けずに渋渋を受験します。これがSAPIXです。1月校の渋幕(渋谷教育学園幕張)や市川、東邦大東邦合格で受験を終了する子も少なからずいます。

 御三家を無理してまでは受けないというよりも、ずっと渋渋や海城、鷗友学園女子などに入りたかったのだから、それでいいじゃないですか、という考えです。もちろん、多少は御三家を受けていただきたい気持ちはありますので、一応のお声掛けをすることはあります。でも、逆にそれでその子が受かれば、他に行きたかった子は行けなくなる可能性があります。やはり本人の行きたい学校、ご家族が勧めている学校に進学するのが一番です。

――SAPIXは設立当初から「討論式の授業」を大事にされてますよね?先生との双方向のやり取りの中でじっくり考えさせ、さらに、その考えを表現するために記述力も鍛える。具体的には、どういった授業なのでしょうか?