自分の悪口を言う人がいたら
自分を好きな人を増やす
例えば職場で自分の悪口を言われたら、嫌な気持ちになりますよね。でも、その時に「悪口を言われないように行動しよう」とは考えないこと。自分の悪口を言う人は、必ずいるのです。自分だって出会う人全員が好きなわけではないですよね(笑)。だから同じように自分を嫌いな人がいてもいいじゃないか、と考える。けれども「味方を増やす」姿勢が必要です。自分を好きな人が増えていけば、誰かに嫌われてもいいと心から思えます。
同じように自分の心の中でもポジティブな感情を増やしていきましょう。ネガティブな感情があるとしても、ポジティブな感情に焦点を当て、行動する。
ポジティブな感情というと、「ハッピー」な気持ちばかりが浮かぶかもしれませんが、ポジティブ・サイコロジーではさまざまなものを挙げています。下記が一例ですが「感謝」や「好奇心」「創造性」などもポジティブな感情なんですよ。
・「現在」感じられるもの/愛、畏敬、喜び、至福、恍惚感、インスピレーション、平穏、平安、快楽、好奇心、興味、わくわく感、愉快、解放、創造性
・「過去」に対して/充実感、満足感、充足感、誇り、安らぎ、感謝
ネガティブな感情は脇に起き、新しい料理を作ってみよう、絵を描いてみようなど、好奇心や創造性が刺激されるようなことに目を向けると、自然と気持ちが上がってくるのです。3対1の法則を実践していくことでも、ポジティブな感情は増えていきます。
ハーバード大学の調査で判明
宝くじで高額当選した人の幸せ度の変化
さて、ネガティブな気持ちがなくなり、ポジティブな感情が増えたとして、私たちはどんな時に幸せを感じるのでしょうか。
年末といえば「ジャンボ宝くじ」があります。もし1等に当せんしたら、たくさんのお金を手にできて一生幸せだなと思ってしまいますよね。ところがそうではない調査報告があります。アメリカのハーバード大学が高額の宝くじが当せんした人たちの、その後の幸せ度調査を実施しているんです。
当せんした直後はもちろん絶好調。とっても幸せなのですが、数カ月すると幸せ度が減っていき、一年たつと平均的なアメリカ人とあまり変わらなかったと報告されています。宝くじに限らず、人は手に入れた環境にすぐ慣れてしまいがち。
ポジティブ・サイコロジーでは幸せを表すものとして、快楽の幸せである「ヘドニア」と、自分の強みを活かして意義あることに打ち込む「ユーダイモニア」の2種類があるとされています。
ヘドニアは宝くじが当せんすることもそうですし、何かを買ったり、おいしいものを食べたり、誰かに褒められたりなどということから生まれる喜び、幸せです。けれどもこれは長続きしません。前述した研究報告と同じように間もなく慣れてしまい、より大きな刺激を求めていきます。