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「すべてのユーザーやファンを巻き込み、社会と企業をつなぐ」(楽天・黒坂三重)――古川享が聞き出す 今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第11回】 2013年5月16日
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仕事がしたいのに仕事がない!

古川:少しさかのぼりますが、最初に就職されたのはラジオ福島ですね。それはメディア産業に憧れて、ということですか?

黒坂:私は福島出身なのですが、最終学歴は地元の短大です。父が他県には出さないという方針の人だったので、地元の短大なら行っていいと言われました。

 バブル絶頂期で、私自身かなり派手な格好をしていて、採用面接では「すぐ結婚するでしょ」という感じにとられ、希望するところは全て落ちました。ラジオ福島に入ったのは、学生時代にずっとラジオ局でアルバイトしていたので、そのときの経験もあって入れてもらいました。

古川:入った後に総務部に配属になるも、もっと仕事がしたいのにまわってこないという状態だったとか。

黒坂:そうでした。総務部の仕事の中に、専務と常務のための新聞の切り抜き作業というのがあったのですが、それをしながら自分のために、求人広告の切り抜きを始めました。それで自宅に戻ると履歴書を書いて送る日々。採用通知をもらったのが、当時設立2年目だったジャガージャパンでした。

古川:一度自分がおさまった枠を超えて、成長したときには次のステップに絶えず踏み込んでいくという人生の始まりはその頃からだったのですね。ジャガーでは受付を担当されていたとか。

黒坂:受付とは名ばかりで、設立2年目でしたから、ありとあらゆる接客をしました。クレーム対応を含む、電話からショールームにいらっしゃるお客様の対応など全てです。

 バブル期でしたから、ジャガーがよく売れた時期でもあったのです。ここでの経験を通して、どんなお客様に対しても、うまく対応することができる自分を築き上げることができましたね。

あえて不得意分野へ転身

古川:それからアルダスに転職された。ここで初めてITの企業に入ったのですね。

黒坂:そうです。私は「数字」があまり得意ではなく、逆にそれができれば何も怖いものがなくなるだろうと思い、あえて「数字」がつきまとうパソコンの世界に転職しました。アルダスがDTP(デスクトップパブリッシング)ソフトのWindows版 PageMakerを売り出すときでした。

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林 正愛
[アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。

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日本経済の屋台骨を支えてきた製造業が苦しむ中で、さまざまな技術革新が生まれ、グローバル競争の新たな舞台となっているIT業界。いまやあらゆるビジネスがITを抜きにしては、競争力が立ちいかないのが現状だ。男性のイメージが強いIT業界で、実は多くの女性たちが活躍している。IT業界やそれに関わる仕事をして活躍している女性たちに焦点を当てながら、新しい競争の時代のリーダー像を紹介していく。
 

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