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「すべてのユーザーやファンを巻き込み、社会と企業をつなぐ」(楽天・黒坂三重)――古川享が聞き出す 今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第11回】 2013年5月16日
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PageMakerの知識を3カ月で叩き込んで、ユーザー会では何を聞かれても大丈夫なようにしていました(黒坂さん) Photo by Lim Jungae

古川:DTPそのものがまだそれほど日本で普及していなかったときですよね。米国ではマッキントッシュ版のPageMakerが推進役となってやDTPが普及したのに、日本ではいきなりWindows版を売り出すと。

黒坂:それは日本の市場性をにらんでの戦略でした。ただ、当時はWindowsも出たてで、PageMakerをインストールする以前にパソコン環境を整えることが大変でしたね。

 私は販促担当だったので、何を質問されても的確に答えられるように、このソフトの知識を3ヵ月でたたきこみました。とにかくPageMakerの普及のためには何でもやったという感じです。広報も一人でやって記者を集めて、自分でプレゼンして、紙焼きなども全部用意して。その後のフォローで記事もチェックしていました。

黒坂:もちろん社長の手嶋さん(手嶋雅夫氏 現在はオープンテーブル日本法人代表)や本社要人の取材のアレンジもして、その脇でユーザーセミナーを開いて、そこでも自分で話すとか、会場ブースのセッティングもしました。細かいことを徹底的にやりました。

古川:手嶋さんとの付き合いはアルダス以来となるわけですか。

黒坂:実はジャガーの受付をしているときにお会いしています。アップルに当時いらした原田さん(原田泳幸氏 現・日本マクドナルドCEO)もこの頃にお会いしていました。

古川:手嶋さんはもともと博報堂のマーケティングのスペシャリストで、さまざまなブームを仕掛けられた方ですね。自分自身で数々の成功事例を実現した人なので、自社の社員がマーケティング策に対してどのようプランニングし、アイデアを提案説得するかについては非常に厳しい人だと思いますが、そうでしたか。

黒坂:厳しかったですね。いまだかつて、ほめられたことは一度もないです。プレゼンでいかに分かりやすく、短く、説得性がある説明ができるか、細かくチェックされましたね。大変でしたが、ここでの訓練が今の私のプレゼン力の土台になったと思います。

人とのつながりを大事に
~ユーザーコミュニティの創設~

古川:その次がマクロメディアでの経験ですか?

黒坂:はい。アルダスがアドビに買収された際に退職希望者募集があり、私はそれ以後も手嶋さんと仕事がしたいと思っていたので手を挙げました。手嶋さんが次にマクロメディアを選んだので、私もそこに転職したのです。

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林 正愛
[アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。

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