百聞は一見にしかず
ぜひ公立校も含め下見を

 このように、学校の数も増え、種類も教育内容も多様化し、どのレベルのお子さんにとってもいろいろな選択肢がある今日、受験生を持つ保護者の方は、文化祭や学校見学会、学校訪問日などの機会にぜひ学校に足を運んでいただきたいと思います。できれば1校と言わず、5〜6校をご覧になることをお勧めします。聞くと見るとは大違い、実際に見るのとネット上の噂や、ニュースだけの情報には千里の径庭とも言うべき隔たりがあるからです。

 学校見学では教育環境をこの目で見ることができます。教室の設備や施設の充実度、トイレなどの生活環境は、6年間を過ごす場所として、ある意味では偏差値や進学実績以上に決しておろそかにできない要素です。また、部活動の種類や取り組み方、英語や理系教育の特色など、各校の独自の魅力も垣間見ることができます。文化祭などで実際に学ぶ生徒の雰囲気を感じることも重要です。家からその学校までどのような経路で、どのような雰囲気の道を通って通うのか、通学環境を確認することもできます。

 そして、その際には、地元の公立中学も必ず見学してほしいのです。私立・公立の優劣を論じるのではなく、地元の公立が新校舎に変わっていたり、家から近くて通いやすかったりして、わざわざ遠い私立に行くよりも断然いいという結論になるかもしれませんし、新たな魅力に気づく場合もあるでしょう。実際の教育環境をこの目で確かめてこそ、お子さんの個性とレベルに合ったより適切な選択ができるのです。

)大合格者数や出願者数のデータは、各学校発表および麻布は日能研入試情報と四谷大塚中学案内サイトを参照しました。
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