となると、誤差が上下2~3は出るとして、上に5、下に5の幅を取っておくと、挑戦としての第1志望校と押さえの第3志望としてちょうど良いというイメージです。模試は12月の初めで終わりますが、その後、伸びていく子もたくさんいます。行きたい学校が適正偏差値校であるとも限りませんし、あくまで偏差値は目安に過ぎません。ただ、一般論ですが、第1志望校は実力よりもやや上の学校を受験、押さえの学校は安全であろうという学校を受けることが多いです。 

 もうひとつお伝えするならば、入試というのはチャレンジすることも大事ですが、第2志望、第3志望、第4志望となると「合格できる」ことが、やっぱり重要な要素だということです。本命校があるのでしたら、第2志望校は学力的な部分を鑑みた上で決めないといけません。第1志望校がかなりのチャレンジ圏であれば、併願校には合格ラインに十分達している学校と、安全圏に入る学校をお勧めします。

 さらに申せば、入試において最大限のパフォーマンスが発揮できるような受験の仕方を考慮に入れないといけません。基本的には同じ学校を何回か受験したほうが受かりやすい。同じ会場で同じような問題を出しますから、慣れという面で比較的合格に繋がりやすいのです。お子さんの学力、得意分野などを見極めながら、併願校はより冷静に戦略を練らねばなりません。

――子どもの模試の合格確率80%ラインに一喜一憂していた日々を思い出します(笑)。

 そうですね、各塾では80%ラインという数字を設定していますからね。サピックスでは最近、50%ラインも出すようになりました。実は、この50%ラインが一番、重要なんです。なぜなら、実際に80%ラインを超えて合格する子って、せいぜい3分の1から半数弱ですから。ボリュームとして一番多いのは、その80%ラインと50%ラインの間に来る子です。

 つまり、偏差値で80%ラインに届いていないからと諦める必要はないどころか、むしろチャンスです。合格者のほとんどが80%と50%の間にいるんです。もちろん、それより下でも受かっている子は大勢います。