販売は絶好調! 9月は休みなし!
嬉しい悲鳴を上げる営業担当者たち

 今回の連載も前回に引き続き、「新築マンションVS中古マンション」の第二弾をお届けする。

 このお題の答えを探るには、実際に物件に足を運ぶのが一番と考え、この数週間、実際にいくつかの中古物件を見に出かけた。

 港区にある物件を見学した。高い人気を誇る高級ブランドマンションとして名高い物件だ。一億円近い物件だけけあって、高級ホテルのようなエントランスで、どんな部屋だろうと、期待が高まった。

 早速、取材を開始した。部屋に向かうエレベータのなかで、営業担当者に最近の顧客からの反応を聞いてみると、自信満々に「絶好調です! 今日も朝から2件の契約をいただきました」と白い歯を見せてくれた。

 顧客からの反応について、他の物件を見に行った際にも聞いてみたが、皆、口を揃えて最近の成約状況はとても良いという。特に9月は過去に例がないほど絶好調だったようで、先ほどの営業担当者も「9月は、休みも少なくヘトヘトでした」とうれしそうだった。

 2014年4月には消費税が増税されることが決まったということも、マンションを買おうか迷っていた潜在顧客の購買意欲に火をつけたこともあるだろう。しかし、中古物件の場合、消費税増税の影響が少ない。中古なら消費税は仲介手数料(一定金額以上は、物件価格×消費税率+6万円)分だけだから、新築物件を購入する場合と比べて、増税分はそれほど大きな金額ではない。

 それでも、アベノミクスによる景気回復期待と、「もし買うなら消費税増前に買おう」という人々の心理が、人々の関心を新築、中古問わずマンションへと向かわせているのだ。