にもかかわらず、人材放逐と内向きの利権争いによって、業績は凋落。いつしか「メガバンク最下位」が定位置となっていた。さらに2トップが権力保持にきゅうきゅうとする中、行内のガバナンスはなきに等しく、不祥事は他メガバンクに比べて格段に多かった。一度の人事の過ちがかくもみずほをむしばんでしまったのだ。


消えることのない旧3行の呪縛
みずほ問題の内幕を緊急特集

 しかし、みずほはトップ人事だけでなく、もう1つ、3行統合前に最大の過ちを犯しています。

 旧3行の日本興業銀行、富士銀行、第一勧業銀行が1対1対1の対等合併を行ってしまったことです。各行が平等であったが故に、他のメガバンクのように明確な勝者が決まらず、みずほはその後、旧3行による果てしなき主導権争いの渦にのまれていくことになります。

 こうした当初の過ちによって、みずほのガバナンス(企業統治)は機能不全に陥り、今回の暴力団融資問題など、不祥事が相次ぐ組織になってしまったとも言えるのです。

 『週刊ダイヤモンド』11月2日号では、10月28日にみずほ銀行から業務改善計画が金融庁に提出され、新たな局面を迎える暴力団融資問題の真相に迫ります。みずほ側の説明が二転三転する融資問題において、彼らは何を隠そうとしたのか。そして、みずほという巨大銀行はなぜ過ちを繰り返すのか。

その背景には、いまだ消えることのない旧3行の呪縛がありました。

(『週刊ダイヤモンド』副編集長 山口圭介)