現在、多くの職場では、経済のグローバル化や女性の社会進出により、様々なタイプの人々が存在するようになりました。また、後輩や部下を持つようになってきた皆さんは、世代間や部門間の「ギャップ」にも悩まされているのではないでしょうか。

 こうした様々な考えを持つ人々とは、自分と同じ価値観で仕事をすることはできません。ですが、違う価値観の人と一緒にしていくことで新たな発想が生まれ、とても大きな相乗効果をもたらすといったこともあるのです。

 この連載では、イマドキの職場で生まれている「ギャップ」にいかに対処していくべきか、そしてどうやって上手く付き合っていくとよいか紹介していきます。

 第1回は、「ダメ世代」とも揶揄され、多くの管理職たちの悩みの種となっている「ゆとり教育世代」とのギャップについて取り上げます。

ゆとり教育世代は「覇気がない」

 私がいろいろな管理職やトレーナーの方とお話をしていると、ゆとり教育世代の若者に対して「覇気がない」という印象を持つ方が多いように思います。先日、お目にかかった大手事務機メーカーに勤める新入社員研修トレーナーは、ゆとり教育世代ついて

◆何を聞いても反応がない
◆言われたことしかやらない
◆物事を前向きに考えない

など「やる気が足りないようだ」とおっしゃっていました。

 更に、

 「昔から最近の若者は・・・と言うが、話しても反応がないから距離が埋められない」

と、社会人として自分達の流儀を理解させることに苦労している、教育担当の先輩社員の悩みもよく耳にします。ただ、考えてみれば教育担当の先輩社員の多くは20代の後半です。果たして、「ゆとり教育世代」と「その他世代」にあるギャップはそれ程大きいのでしょうか?