門外不出のアメーバ経営を社外に導入

 当初、「アメーバ経営」は京セラグループで門外不出と言われていました。しかし、稲盛名誉会長に「この素晴らしい経営手法を公開し、日本企業の経営に役立てたい」とお願いし、承認を得て導入コンサルティングを開始し、24年が経過しました。この間の導入企業は既に500社を超えています。

 図表1は導入企業の業態別・業種別です。

 当初は京セラと同じ製造業中心にコンサルティングを開始したことから、製造業が55%を占めていますが、その後、飲食店や冠婚葬祭などのサービス業、卸・小売などの流通業でも導入が進んできました。

 また最近では、大学・学習塾などの教育機関でも活用が進んでいます。教育機関も児童・学生の減少で大変厳しい経営となっていますので、「利益」は目的ではないかもしれませんが、授業料をベースにして健全な運営を行うことが重要な課題となっています。また前回ご説明しました医療・介護分野では、38法人で50を超える施設に導入され、さらに着実に増加しています。