ベトナム 2013年12月24日

バイク乗りの天敵・交通警察官との闘い・後編【ベトナム・ホーチミン市のトンデモ交通事情・その4】

月給の何倍もの収入を、1日で稼ぐ警察官

 「100万ドン払えないなら、やっぱりバイクは没収だ。調書をとるから名前を言え」
 本当に調書を取り出してペンを構えている。今まで何度も警察に止められているが、調書を見るのは初めてだ。というか「こんなものが本当にあるんだ」と当たり前のことに新鮮な驚きを覚えた。

「名前は中安です。でも、没収は勘弁してもらえませんか? 近くに銀行があれば、そこからお金を引き出しますから」
 そういうと、警察官はペンを宙に浮かしたまま考えている。

 私の顔と、私が取り出した24万ドン(約960円)を、何度か見比べた後、
「じゃあ、これで勘弁してやる」
 と10万ドン札2枚(約800円)を抜き取って、
「行ってよし」
 と放免してくれた。

 私がそうして交渉をしている間にも、次々とバイクが止められ、みんな10万ドン札を1枚か2枚、警察官に渡して、立ち去っていく。元々、2車線では収まりきらないバイクの通行量なので、常時、自動車専用レーンにもバイクははみ出して走っている。5人くらいの警察官が手分けして止めているが、とても処理しきれる量ではない。2〜3分に1台くらい捕まっている感じだろうか。

 私を取調べした警察官の手元には、片手で持ちきれないほど分厚い、10万ドンの札束ができていた。この日一日で、月給の何倍もの「お小遣い」を手にしたことだろう。ひょっとしたら、年収分くらいの臨時収入があったかもしれない。

 私も、この時期は交通警察の取り締まりが厳しくなること、しかも昼間のディエンビエンフー通りは、取り締まりの名所であることは百も承知で、普段は気を付けて走っている。しかし、このときは娘ことが気になって焦っていたので、ついつい注意がおろそかになっていた。

バイク乗りがお世話になるもの・その3:これは駐輪場の看板。バイクを駐輪場に預けず、路上に停めておくというのは、ホーチミン市ではあり得ない。試したことはないが、「そんなことをしたら、バイクは5分で消えるよ」と言われる。1回の駐輪場代金はまちまちだが、昨今は3000ドン(約15円)から5000ドン(約25円)が相場だ。お店の前の駐輪スペースだと無料のこともある【撮影/中安昭人】

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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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