今年の初詣の人出が
前年比増加した背景

 足もとの景気堅調ななかにも、人々には、4月の消費税率引き上げによる景気へのマイナスの影響に対する不安感はありそうだ。今年は正月三が日の初詣の人出は前年より増えたようだ。警察庁の初詣の人出の最後の発表は09年だったが、その時の上位は、1位明治神宮、2位成田山新勝寺、3位川崎大師、4位伏見稲荷大社だった。

 その後毎年筆者はこの4つの神社・仏閣に初詣の人出を電話でヒアリングしているが、今年から伏見稲荷大社だけは人出数を数えるのを中止したという。それ以外の主要3ヵ所は人出が増加した。

 明治神宮は316万人で前年の313万人から3万人増加、成田山新勝寺は305万人で前年の300万人から5万人増加、川崎大師は300万人で前年の298万人から2万人増加した。前回消費税が引き上げられた97年は、正月三が日の初詣の人出は逆に減少していた。96年はバブル崩壊後で最も景気の良かった年だったので、人々も無防備だったのかもしれない。初詣に行かず遊びに出かけたのだろう。

 今回は、人々の神頼み的な動きの増加に、先行きに対する不透明感が感じられるが、その分、影響を既に慎重に見ているとも言え、結果として「思ったより状況は良かった」となりやすいのではないだろうか。なお、企業のマインド調査の日銀短観・12月調査によると企業の景況感も、97年の消費税率引き上げ直前よりしっかりしている。耐久力は現在の方が強そうだ。

 雇用は底堅い。経済的な理由が多い自殺者数も15年ぶりに3万人を下回った12年に続き、13年も2年連続3万人割れとなった。警察庁がまとめた13年の自殺者数(速報値)は2万7195人、前年に比べて2.4%減少となった。自殺者は金融危機時の1998年に初めて3万人を超え、日経平均株価が7607円の安値をつけ、りそな銀行に公的資金が注入された2003年に過去最悪の3万4427人を記録した。10年からは4年連続減少となった。

 また東京23区内のホームレスも、統計が存在する95年以降で直近13年8月調査が最低水準になっていることも、限界的な雇用面の明るい指標だ。