日本の製造業は元気を失っている
それはグローバル競争のせいだけか?

 日本の製造業は危機に瀕している――。そう言われることも珍しくない。大きな赤字を出し、経営危機に直面した家電メーカー各社の混乱ぶりは、記憶に新しい。彼らに限らず多くの企業は、ここ数十年間にわたってかつての「元気」を失っている。

 とりわけ、この数年間のビジネス環境の激変ぶりは凄まじい。リーマンショック後の大不況や新興国の台頭といった地殻変動の中で、中小企業ばかりか大企業までもが右往左往している。

 しかし、本当に不況やグローバル競争激化ばかりが「日の丸製造業受難」の理由と言えるのだろうか。もちろん、一因ではあるだろう。しかし筆者には、外的要因よりも、内的要因の方が大きい気がしてならない。真の原因はもっと企業の奥深くに眠っているように思えてならないのである。

 筆者は2004年に株式会社O2(オーツ―)を設立し、製造業を中心にコンサルティング業務を手がけている。当社の強みは、経営目線とゲンバ目線の両方で、課題解決できる逞しい人材と独自の方法論だ。

 これまで多くのコンサルタントが入り込めなかった、設計のゲンバに深く入り込み、ECM:Engineering Chain Management(設計改革)を手がけている。手前味噌ではあるが、この領域において第一人者になりつつあると自負している。

 弊社では、長年に渡る製造業での実務経験者がコンサルタントとして活躍している。お客様と共に汗を流し変革を成し遂げていく、「口も出すけど、手も出します」がモットーだ。

 お陰様で、ソニー、パナソニックなど弱電系企業、オムロンなど部品系企業、東芝など総合電機企業、IHIといった重電系企業など、名立たる大企業とお仕事をさせていただいている。一方、日本ではダントツだが、これから世界に出て行こうとしているオーナー系の中小企業も多い。