「親子確率0%」――。ある日突然そんなことを言われたら、あなたはどうするだろうか? 元光GENJIの大沢樹生さんをめぐる騒動、出生時に病院で別の夫婦の子どもと取り違えられた男性の報道などを耳にし、ニュースの主役たちを自分の身に置き換えて、気になった人も少なくなかろう。「この子だれの子?」「わたしはだれの子?」――。ある日突然、あなたもそんな疑問に襲われる日が来るかもしれない。家族の在り方を根本から変えてしまう「親子不一致」問題を、我々はどう捉えるべきか。そして、万一自分と親、あるいは自分と子どもの間に血縁関係がないという事実を知ったとき、どのような生き方の指針を持てばいいのか。実際に起きたケースや専門家の話も交えながら、考えていきたい。(取材・文/高橋大樹、協力/プレスラボ)

「血縁」か、それとも「情か」――。
父子確率0%、大沢樹生さんの苦悩

「父子確率0%」

 今年1月、元光GENJIの大沢樹生さんに、残酷な鑑定結果が知らされた。DNA鑑定の結果、元妻で女優の喜多嶋舞さんとの間にもうけた16歳になる長男が、自分とはほぼ親子関係がないことが発覚したという。

 報道によれば、長男は一定の音が聞こえない感音性難聴を患っており、また大沢さんは喜多嶋さんとの離婚後に再婚した15歳下のモデルとの間に子どもを授かったものの、胎児異常により死産。

 こうしたことから、「自分のDNAに問題があるのでは」と考え、さらに長男が自分に似ていないという理由から、大沢さんは昨年2月に長男と共に病院にいき、DNA検査を受けたのだという。その結果は「父子確率0%」という残酷なものだった。

 一連の報道を受け、大沢さんは今年1月7日に都内で記者会見を開いた。障害を持つ長男の子育てなどをブログにもアップするなど子煩悩な一面を見せていた大沢さんの心情は、計り知れないほど苦しいものだっただろう。