レンズ、4Kで差別化

 キヤノンと同様に「レンズ」をポイントに挙げたメーカーはソニーである。自社製の大型イメージセンサーを載せた高級コンパクトデジカメなど、13年はカメラファンの話題をさらったソニーだが、「センサーや本体と比べ、レンズの印象が弱い」(石塚茂樹業務執行役員)ため、レンズのラインアップを充実させ、ビジネスの裾野を広げたい考えだ。

「ミラーレス」を目玉に据えたのは2強を追撃するメーカーたち。

 パナソニックはハイビジョンの4倍の解像度の「4K」映像を撮影できるミラーレスで注目を集めた。「プロのカメラマンが動画で表現したいと思ったときにも使える」(沢田宜明ビジネスユニット長)カメラに仕上がったという。

 若い女性に人気のミラーレスの機種を持つオリンパスは、より高級なモデルを重点的に展示。課題だった交換レンズの売上高も毎年上昇しているといい、小川治男イメージング社社長は「カメラをステップアップする楽しみを広めたい」と語る。

 富士フイルムで特徴的だったのはスマホやミラーレスで撮影した画像をその場でプリントできる「スマホdeチェキ」の存在だ。消耗品の専用フィルムが売れれば、ビジネスとしてのうまみは大きい。飯田年久統括マネージャーは「スマホを無視しても流れは変えられない。どう取り込んでいくかが重要だ」と強調する。

 スマホの普及でデジカメを取り巻く環境が厳しい中、「カメラメーカーの、市場を刺激するアプローチが足りなかった」と自らを奮い立たせるような声も聞こえる。はたして市場縮小を止める起爆剤になれるか。

 (「週刊ダイヤモンド」編集部 大矢博之)

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