前回の“直感型思考”の「プロモータータイプ」に引き続き、今回は“協調型思考”の「サポータータイプ」とのコミュニケーションの仕方について解説します。

「サポータータイプ」
の特徴

 サポータータイプの人は、周囲の人の気持ちに敏感で、自分自身を抑えても、他のメンバーが協調関係を築くことにやりがいを覚えるタイプです。自分が先頭を切って計画や目標を立てていくよりも、二番手、三番手になって支援していくほうが得意です。

 何かあった時にすぐに動きだすことはせず、他の人はどう行動するか、周囲が自分に何を期待しているかといったことに気を配ります。摩擦や対立を避けようとするために、自分を抑えてしまう傾向があります。

 サポータータイプの人は、どんな質問にも応じてきます。たとえ答えにくかったり、多少不愉快な質問であったりしても、表面にはあらわさず、いつもと同じ調子で答えてきます。しかも常に、これでいいだろうか、答えになっているだろうかと、相手の受けとり方を気にしながら答える傾向があります。

 このタイプの人は、人のことをいつも気にかけていますから、質問者の事情を直感的に感じとって、相手のほしがっている答えは何だろうかと、先回りをしてしまうことさえあります。

(1)サポータータイプの人に有効な質問の切り口

●日頃から評価していることを伝えながら、
 人が気づかないことを聞く

「○○さんはいつも頼んだ仕事は確実にやってくれるよね。ミスもめったにないし。ところで、後輩の××君はちょっとミスが多いように思うんだけど、実際はどんな様子なの?」

「今日は忙しいよね。ゴメン、1、2分いいかな? 今度、部屋のレイアウトを変更するんだけど、これで支障がないかどうか、ぜひ意見を聞かせてほしいんだ」

●威圧的な印象を与えないように聞く

「○○君、教えてほしいことがあるんだ」
「ここまではいいんだけれど、これが違うと思うけどどうかな」