こんにちは、櫻井です。若者を中心にしたキャリアコンサルタントをしています。

 今回は就活に臨む上での、身だしなみの大切さについて書こうと思います。

 男性・女性の就活生の皆さん。身だしなみは大丈夫ですか?と聞かれると、まず、どこを確認しますか?意外と自分で意識をしていない部分こそ、他者からまじまじと見られている部分かもしれません。

身だしなみの概念がズレている若者たち

◆ケース1)人生初!面接で遭遇したルーズソックス男子

 2年程前に面接官をしていた時の話です。その日に担当するはずだった面接予定者のHさんが時間になっても現れませんでした。

 連絡もなかったので心配していると、約束の時間に約10分遅れて男性が現れました。22歳の小柄な男性で、時間に遅れてきた事については何の挨拶もなく面接はスタートしました。

 もちろん、連絡もなしに面接を遅刻というのは言語道断なのですが、そんな事がどうでもいいと思える程の衝撃が私を襲っていました。

 なんと、彼は「真っ白なルーズソックス」を履いていたのです。

 通常、就職活動時に白いソックスはNGとなっています。黒や紺が一般的でしょうか。そしてそれより何より驚いたのは、その白いソックスがかつての女子高生にお馴染みの「ルーズソックス」だったことです。

 私が担当していた面接は、いわゆる企業の採用面接ではなく、若者の就職支援事業に参加する方を選定する面接でした。この面接では「就職したいという意欲」「過去の就職活動」「人柄(素直さ)」などを中心に確認する事が目的でしたので、私はこの「ルーズソックスの彼」がなぜ「ルーズソックスを履いてきたのかという事に興味が向いていました。

 ルーズソックスを履いている事が衝撃的過ぎて、当初気がつかなかったのですが、よく見ると髪は湿って顔に張り付いていたり、襟はよれよれ、ネクタイは緩んでいる。そしてスーツの肩に白いフケが大量に落ちているなど、様々な部分で清潔感はありませんでした。なんとなく匂ってくる錯覚にも襲われます。おまけにメガネのレンズも指紋で曇っていました。これは同じメガネ男子として一番許せません(笑)。企業の採用面接では、まず相手にされないでしょう。

 では、面接全体を通して彼の一番良くなかった点はどんな所でしょうか。

……身だしなみですよね。というか今回の記事の流れであれば、間違いなく身だしなみです。しかし、なぜ彼は身だしなみについて、ここまで無頓着だったのでしょうか。