バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく日本人からの質問に答えます。
ブンさん、いつも楽しみにしております。
(前略)よくわからなかったのでご連絡差し上げました。
自家用車の事でございます。タイで新車を買い、毎年税金をサービス店で委託して払ってもらっていました。
これまではなかったのですが、今年になって、陸運局に車を持っていかなければならないので余分にお金がかかる、と言われました。
言われるままに支払いを済ませたのですが、説明がよくわからなかったので、もしよかったら、タイの車の納税の仕組みを教えていただければと思います。
私の車は今年で登録から6年ぐらいになるのですが、タイでは日本のような車検はいままでありませんでした。が、何年か経つと、日本の様な車検があるということでしょうか?
ご回答いただければと存じます。(MM)
【ブンからの回答】
車検は7年目から
タイでは、新車を購入して7年目から車検義務が発生します。MMさんの想像どおりです。
車両登録=納税
次に車両登録についてです。毎年1回の車両登録の更新時に支払うお金=「自動車税」です。この支払いは、納付期限日からさかのぼって90日の間に手続きを済ませなければなりません。
フロントガラスにタイ暦のステッカーが貼ってありますよね。次の支払いは何年の何月までと、警察がひと目で見て分かるように色分けされていて、税金の未払いを防いでいます。
手続きに必要な書類は、①車両登録証(次の納付期限日が書かれています)と②自賠責保険。満7年目以降の車両の場合は、これに加えて③車検証明書が必要になります。

納税額はいくら?
納税額は排気量によって累進します。~600ccまでは1CCあたり0.5バーツ(約1.5円)、1800ccまでは同1.5バーツ(約4.5円)、1800cc以上は4バーツ(約12円)です。2997ccの排気量の車でしたら、(600×0.5)+{(1800ー600)×1.5}+{(2997ー1800)×4}=6888バーツ(約2万664円)を年1回払います。
ただしこれは個人名義の場合で、会社名義の場合は個人の2倍払うことになっています。
それから車が古くなっていくと税金は安くなります。6年目から前述の税金から10%引き、7年目で20%……、最高10年目以降は50%になります。
ローンを組んでいる場合は、そのファイナンス会社から、そろそろ自動車税を払う時期ですよ、という手紙が来ます。必要書類を自分で用意して陸運局か、ビッグCやロータスなどのショッピングセンターの専用カウンターで支払うことができます。
MMさんはサービス店と書いていますが、ファイナンス会社が手続きを代行しているのだと思います。車を購入して7年目ですから、書類に車検証明書が必要になったので「車検代がかかる」という連絡を受けたわけです。
車検証明書の発行料金
車検証明書の発行料金は、車両総重量2000kgまでが200バーツ(約600円)、それ以上は300バーツ(約900円)です。
不合格であれば修理して15日以内に持ち込むと再検査料が半額になります。この車検証明の有効期間は3カ月です。
MMさん、お役に立てたでしょうか。
(文・撮影/『DACO』編集部)
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