W杯はすでに過去のことになり、世界のサッカー界は新たな歩みを始めている。

 サッカー界をリードする欧州主要リーグは、この7・8月に開幕を迎える。開幕が最も早いのは日本代表FW・柿谷曜一朗が移籍したバーゼルが加盟するスイス・スーパーリーグで、7月19日に始まった。なお、柿谷は移籍直後ということもあるのか、開幕から2試合ベンチ入りしておらず、デビュー戦は8月2日の第3節になると見られている。

 また、日本での一般的知名度は高くないが、スイスリーグには若き実力派日本選手がいる。ヤング・ボーイズに所属する久保裕也(20)だ。京都サンガで3シーズンプレーした後、昨年同クラブに移籍した。昨季は主にサブとしての出場だったが8ゴールの活躍を見せ、今季はレギュラーFWの座を獲得。開幕から2試合連続ゴールを決めるという上々のスタートを切った。

 日本代表GK・川島永嗣や横浜Fマリノスで活躍した小野裕二が所属するスタンダールが加盟するベルギー・ジュピラー・プロリーグも7月25日に開幕した。

 オランダ・エールディビジとフランス・リーグアンは8月8日からの週末に開幕。香川真司(マンチェスターU)や吉田麻也(サウサンプトン)がプレーするイングランド・プレミアリーグは8月16日からの週末が開幕で、内田篤人(シャルケ)、岡崎慎司(マインツ)、長谷部誠(フランクフルト)、清武弘嗣(ハノーヴァー)、大迫勇也(ケルン)らがプレーするドイツ・ブンデスリーガとクリスティアーノ・ロナウドやハメス・ロドリゲス(レアル・マドリード)ら、メッシ、ネイマール、スアレス、イニエスタ(バルセロナ)らがプレーするスペイン・リーガエスパニョーラは8月22日からの週末、本田圭佑(ACミラン)と長友佑都(インテル)がプレーするイタリア・セリエAは8月31日に開幕する。

 開幕を直前に控えたリーグのクラブは今が調整と選手補強の時期。大物選手の移籍加入があれば出場機会が減ったり、場合によっては戦力外として放出される選手も出てくるわけで、落ち着かない日本選手も多いだろう(とくに香川は厳しい状況にあるといわれる)。

 今季、Jリーグから欧州リーグに挑戦する原口元気(浦和→ドイツ・ベルリン)、田中順也(柏→ポルトガル・スポルティングリスボン)、山田大記(磐田→ドイツ2部・カールスルーエ)などは新鮮な気持ちでトレーニングに臨んでいるだろうが、レベルの高い欧州リーグでプレーするのは大変なのである。