カフェテリアスタイルのコンビニも

 コンビニの前に若者がたむろする……というのは日本でもお馴染みの光景だが、バリ島のコンビニは少し異なる。パラソルが建ちテーブルと椅子が置かれ、まるでカフェテリアのようなコンビニも。よく見ると、カフェテリアスタイルで営んでいるのはサークルKをはじめ外資系(日系)のコンビニのみ。

 国の方針として、自国のサービス業を侵しかねない事業にはストップがかかる。そこで考えられた飲食業としてのコンビニエンスストア。Wi-Fiもあるので、パソコンを開いて仕事やチャットをする人、居酒屋がわりに利用する飲んべえたち、さまざまな人がこの空間を利用する。

 時には満席になるほどこのスペースが賑やかになる日もあり、夜が更けていくにつれてビールの瓶が何本もテーブルに並んでいく光景も見られる。すると、夜な夜なその瓶を狙ってどこからか現れる人がいる。瓶を売って稼いでいる人々だ。日本ではめっきり見なくなったが、バリ島では今も瓶をお金に換えられる。相場は、1瓶1000~2000ルピア(約10~20円)程度。

 そういえば、地元の人とビーチで瓶ビールを飲み、ゴミ箱へ捨てようとすると「この瓶を売ってお金に換える人がいるんだから、そのままでいいんだよ」と言われたことがある。コンビニがはびこる街になってきたとはいえ、リサイクルしながら暮らす“古き良き慣習”が残るバリ島が垣間みられた瞬間だ。

雨降りの深夜でもパラソルの下でビールを飲んだりと賑やかだ【撮影/「アピ・マガジン」編集部】

変化するバリ島の消費者

 バリ島ではここ数年、驚くほどホテルやヴィラが増えてきた。それに伴い、建設現場もよく見かける。工事現場でもホテルやレストランでも、深夜または朝まで働く人も以前に比べてとても多くなった。早朝から働き始め、夜になる前に終わらせて早寝するといった、バリ人の昔ながらの生活スタイルが少しずつ変化している。

 勤務時間が長くなって収入が増えると使用する生活用品も変わる。これまで利用していた個人商店は夜には閉まってしまうので、割高だが24時間空いているコンビニを利用するほうが便利だ、とコンビニを選ぶ。お金と時間の使い方が経済成長と共に変化していく。

 クタやレギャンなどの賑やかなエリアでは「アルファマート」の横にすぐ 「サークルK」が並んでいたりと、コンビニが連立した情景も見られる。そんなにコンビニを増やしてどうなるの?とも思うが、観光客にとっても水やタバコを買ったり、何かと便利な場所になっている。

 現在バリ島に展開しているいくつかのコンビニが、今後どのように個性を出して行くのかが注目だ。今はどこも似たり寄ったりの品揃えで、価格が少し安めの「インドマート」、コンビニの割に美味しいパンがあると評判の「サークルK」といった特徴があるくらいだ。商品の陳列やオリジナル商品などで、いかに違いを見せていくかが生き残りの秘訣になるだろう。個人的には、日本のコンビニのように、弁当やおにぎりなど買ってすぐ食べられるものを売ってくれたら断然ひいきにしたいのだが……。

(文・撮影/「アピ・マガジン」編集部)

著者紹介:「アピ・マガジン」編集部)
2002年4月バリ島で創刊した日本語フリーペーパー。バリ島を中心にインドネシアの観光&ローカル情報を紹介。アラサー女子編集者たちがリレー形式で執筆。

 

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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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