「伝える」4割、「聞く」6割
コミュニケーションの重要ポイント

「コミュニケーション能力」と聞くと、皆さんはどんな能力をイメージするでしょうか。「会話を盛り上げる力」や「自分の言いたいことを伝える力」といった答えが多いのではないでしょうか。

 しかしコミュニケーションは、言葉だけではなく表情や身振り手振り、その人が発するオーラも含めて行われます。同じことを言っても、表情が違えば相手に伝わる内容は変わります。したがって、本当の意味でコミュニケーションをとろうとするなら自分の表情や身振り手振り、オーラにまで気を配る必要があります。大切な面接の場面ならなおさらです。

 また、コミュニケーションは自分の話を「伝える」だけでなく、相手の話を「聞く」ことがあってはじめて成立します。ところが面接ではこの点が忘れられ、伝えることだけに意識が向けられがちです。もちろん伝えることも大切ですが、それ以上に聞くことが大切なのです。割合でいえば「伝える」が4割、「聞く」が6割というイメージでしょう。

 なぜ聞くことが大切なのでしょうか。それは、相手が何を知りたがっているかを的確に把握するためです。ここで注意してほしいのは、前述したようにコミュニケーションは言葉だけでなく表情や身振り手振り、オーラも含めて行われるということです。すなわち、言葉だけを聞いていても、相手が本当に知りたいことはわかりません。

「面接では相手の目を見て話しなさい。そうしないと伝わらないから」という話がまことしやかに伝わっていますが、そんな馬鹿な話はありません。相手の目を見て話すのは、相手の表情を読み取るためです。自分の話をきちんと理解しているか、飽きているかといった反応は絶対に相手の目に表れます。それを読み取りながら話をするのです。