成果主義とは言うけれど、本当に実力と成果だけで評価されないのが企業社会。理不尽な落とし穴にハマって、どん底に落ち込む人もいるだろう。しかし、決して諦めてはいけない。世の中を見れば、2014年から足もとにかけての約1年間だけでも、リベンジを果たした有名人は数多い。彼らの生き様から、ビジネスパーソンにとっても参考になる「リベンジの法則」を学ぼう。明日からの仕事に、きっと意欲が湧いてくるはずだ。(取材・文/プレスラボ・多田慎介)

実力だけでは勝てない企業社会
あなたは「どん底」から這い上がれるか?

 日本企業の職場に成果主義が根付いて久しい。その評価方法については今なお賛否両論に分かれるとはいえ、純粋に個人の実力と成果を評価しようという考え方は、本来まじめに働くビジネスパーソンにとって光明と言える。

 しかしその一方で、この広い企業社会には、必ずしも高い実力や仕事の成果だけでは報われない、理不尽な「闇」があるのもまた事実。たとえば、一昨年に社会現象となったドラマ『半沢直樹』で描かれる世界さながらに、派閥闘争の煽りを受けた不当人事、上司のミスの身代わり、ときには不正行為の責任のなすり付けまで、企業社会にはどこに落とし穴が潜んでいるかわからない。

 様々な要因によって自身の運命が左右されるビジネスパーソンの中には、人生の袋小路を実感している人、そしてそこからの再起を図ってリベンジの機会をうかがっている人も多いのではないだろうか。

 そこで今回は、運命の下降線をさまよいつつも華麗な復活を果たした有名人のエピソードを通じて、ビジネスパーソンにとっても参考になる「リベンジの法則」を考えてみたい。世間を見れば、2014年から足もとにかけての約1年間だけでも、リベンジを果たした有名人は数多い。彼らの生き様から、少しでも多くのヒントを学ぼうではないか。

 第一のリベンジの法則は、プライドを捨ててしがみつく粘り強さである。代表格が、ここ数年の間に華麗にリベンジを果たした最も有名な日本人とも言える安倍晋三首相(60歳)。若くしてトップに上り詰めた前半生と、その後の転落、そして再び総理大臣として国政を担うまでのプロセスを見てみよう。