ジム・ロジャーズの娘も通うローカル小学校の魅力シンガポール建国の父と呼ばれるラッフルズ卿の像。国の礎となった彼のように、著者も子どもたちの礎になりたいと願う

 今回は、「子どもの学校選び」「教育」について、グローバルな視点から語ろう。

 3月が近づき、日本の大きな学校行事は卒業式を残すのみ。筆者が住むシンガポールでは、1月から始まった新学期の慌しさも落ち着きを見せ、さながら日本の5月頃のような、新しいクラスにも馴染んだ雰囲気を見せている(何度も語っているが、シンガポールの年度初めは4月ではなく1月)。

 筆者のシンガポールローカル小学校に通う長女も2年生となり、彼女なりに学校生活を楽しんでいる。しかし、ローカル小学校に上がったばかりの去年の今頃は、ローカルならではの摩訶不思議ワールドに翻弄され、目を白黒させ続ける毎日だった。

 新学期が始まって半月経っても、学校指定の教科書は品切れのまま。児童数が1年前から判明しているのになぜだろう? 何度書店に足を運んだことか。このようなことが延々と続くのだ。

 筆者がローカル小学校に子どもを通わせているというと、よく驚かれる。確かに両親ともに日本人で、子どもをローカル校に通わせている家庭はとても珍しい。そもそもなぜ、ローカル校へ我が子を通わせようと思い至ったか、主な理由を4つ挙げてみよう。

(1)頭が柔らかい小学校時代は
「詰め込み式」で勉強癖をつける!

 ハーバード出身の元ボスと優秀な友人たちがこう語った言葉が、胸に突き刺さっている。

「頭が柔らかい小学生の間は、詰め込み式のローカル学校で勉強癖をつける。中学生以降は、インターナショナルスクールや海外留学も視野に入れながら、世界の一流大学をめざす」