(1)を不正解とした人は、おそらく、「地位の高い人」や「権限を持っている人間」や「年配者」に向かって話しかけなければいけない、とでも思ってしまったのだろう。そんなふうに指導するビジネス書があるのかもしれない。しかし、それは完全なる誤りである。もし、そういう人間が大変な無口で、うんともすんとも答えてくれないような人であれば、その商談がうまくいくわけがないからだ。まず、チアリーダーを探せ。これが交渉の勢いを自分に引きつけるコツである。

 さらに、私は(5)も正解とした。重要な合意事項を確認することは、きわめて大切なことであり、相手がしつこく感じられようが、感じられまいが、ともかく最後にもう一度確認しておくことは、絶対にやっておいたほうがいい。

 「すみません、くどいようですが、納期と金額だけは、再確認させてください」

 再確認したり、念を押したりすることは、たしかに相手にとってはしつこく感じられるかもしれないが、自分を守るための「保険」として、ぜひやっておきたい。なぜなら、人間の記憶力など、まったくアテにならないし、内容を誤解されていることも、よく起きるからである。あなたがそのように理解したことも、相手もそのように理解してくれているかは、はなはだ心もとない。

 私などは、別れ際に再確認することはおろか、事務所に戻ってからは、メールで再々確認までやっておかないと不安でしかたがない。私は、人間の記憶力というものを、全然信用していないからである。

 「あなたは、19日までに納品できるって言ったでしょう?」

 「勝手なこと、言わないでください。そんなこと、口が裂けても言うはずないですよ!」

 「でも、あなたは、たしかにそう言った。私は、この耳で聞いたんだ」

 「私は、そんなことを言った覚えはない。聞き間違えでしょう」

 このような言い争いを避けるには、何度でも確認しておいたほうがいいのだ。

【答え (1)…○、(2)…×、(3)…○、(4)…×、(5)…○】

 

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