高級ブランドも復活へ
大型の旗艦店が目白押し

「地方の人も外国人も、日本一の商業地といえば、やはり銀座なのです」。不動産サービス大手・シービーアールイー(CBRE)の金谷瑞恵・リテールサービス部アソシエイトディレクターは、物産店のみならず、外資系の出店でも、銀座が選ばれるケースが多いと指摘する。

 アジア圏からの外国人観光客も増えている現在、外資系企業にとって銀座への出店は、単に「日本における旗艦店」という意味合いがあるだけでなく、「グローバルで見れば、アジア地域の旗艦店」(金谷ディレクター)という位置づけなのだ。

 12年に銀座に出店したユニクロも世界最大級(当時)の店舗を作ったが、今月2日に銀座2丁目に出店したイタリアのメンズラグジュアリーブランド「エルメネジルド・ゼニア」もアジア最大店舗。ニューヨークのファッションブランド「マイケルコース」も今年秋、銀座に日本最大にしてアジア最大級の旗艦店を出店する予定だ。

 ファストファッション出店ラッシュが続いていた09年頃は、過去に例がないほど1階部分の店舗に空室が見られた銀座だが、13年以降、再び高級ブランドの出店が盛り返してきた。フランスの「ランバン」(移転オープン)、米国の靴ブランド「コールハーン」、イタリアの「マックスマーラ」、スイスの高級腕時計「IWC」などの出店があったほか、バブル期に一世を風靡したドイツのブランド「MCM(エムシーエム)」が日本再上陸の地に選んだのも銀座だ。

 一方で、勢いにかげりがあるのが、ファストファッション系だ。フォーエバー21は松坂屋の閉店に伴って銀座店がなくなり、ZARAは銀座にある2店舗のうち1店舗を閉鎖した。

 銀座には昔から「銀座フィルター」という言葉がある。老舗や高級店といったキーワードで「銀座らしさ」を固定することなく、幅広い業態や価格帯の店舗を受け入れる、という風土だ。もちろん、時代の趨勢で消えて行く店も多いが、それはそれで良し。こうした街の性格が、時代ごとに風貌を変える銀座の底流にあるのだ。