売り上げが立たない間の
資金繰りをどうする?

“他人の金は使っちゃえ思想”がベンチャーバブルを生む<br />Photo:beeboys-Fotolia.com

 この1、2年、様々なベンチャー企業を訪問する機会が増えたが、売り上げがほとんどなさそうなのに、立派なオフィスを構え、たくさんの従業員が働いている会社がいくつもあることに驚かされる。

 その多くが「テクノロジーベンチャー」と呼ばれるベンチャー企業だ。他の企業が簡単にまねのできない独自技術を持ち、その技術を活用して新しい商品やサービスを提供するベンチャー企業のことを指す。

 このようなテクノロジーベンチャーは、創業時において、独自技術はあっても、売り上げを生み出せる商品やサービスを持ち合わせていないことが多い。

 そこで、政府や自治体の補助金を活用する、ベンチャーキャピタルなどからの出資金を活用するなどして、売り上げが立たない間の資金をやりくりしている。

 このような事情は筆者のようなモノづくりベンチャーでも同じだ。

 年内に超小型電気自動車のプロトタイプ(試作車)を完成させるべく必死に取り組んでいるが、実際にお客様に販売して売り上げを計上できるようになるのはそこからさらに半年~1年くらいはかかるとみている。

 そうなると、テクノロジーベンチャーと同様、売り上げが立たない間の資金繰りをどうするかという問題に直面するのだ。