橘玲の世界投資見聞録 2015年4月9日

「神に見捨てられた街」南アフリカ・ケープタウン、
ダウンタウンのクリスマスイブ
[橘玲の世界投資見聞録]

 だがしばらく歩くと、なんとなく様子がおかしいことに気がつく。ほとんどのベンチで、誰かが寝ているのだ。

並木道にはベンチが置かれている         (Photo:©Alt Invest Com)
ベンチで寝ている男性               (Photo:©Alt Invest Com)

 

 もちろんこれだけでは、彼らがどういうひとたちかはわからない。休日の午前中を、ここでのんびり過ごしているのかもしれない。

 だが、建物の写真を撮ろうとして思わずぎょっとした。そこは側溝で、ドブ川のまわりにゴミが散乱しているのだが、なぜか白いソックスが覗いている。よく見ると、ダンボールを敷き、シーツをかぶって誰かが寝ているらしい(生きているなら)。

ドブ川の横で誰かが寝ている           (Photo:©Alt Invest Com)

 

 私はたんなる観光客で、ケープタウンの貧困地域を見に来たわけではない。ここはガイドブックにも真っ先に紹介されるダウンタウンの観光スポットで、国会議事堂のすぐ隣なのだ。

クリスマスイブにダウンタウンには人通りがほとんどない

 ケープタウンに着いたのはクリスマスイブの夜だった。ホテルはセント・ジョージ・モールというダウンタウンの繁華街にあり、あたりはさぞ賑やかだろうと思っていた(南アフリカは国民の約8割がキリスト教徒)。不思議だったのは、いちばんの観光シーズンのはずなのにホテル代が妙に安かったことだ。

 その理由は、ホテルに着いてすぐにわかった。商店街の店はすべてシャッターを下ろし、クリスマスの飾りつけもなく、ベンチにぽつぽつと所在なげにひとが座っているだけなのだ。

クルスマスイブのケープタウンの“繁華街”        (Photo:©Alt Invest Com)

 

 こちらは昼間のセント・ジョージ・モールで、歩道には露店が並んでいるものの観光客はほとんどいない。すこし歩くと、物乞い(ほとんどは若い男女)が次々と集まってきて小銭をねだられる。

露店の並ぶセント・ジョージ・モール        (Photo:©Alt Invest Com)

 

 ケープタウンのダウンタウンでもっとも有名なのがロングストリートだ。植民地時代の古い建物を骨董屋や古本屋、カフェなどに改築し、バックパッカー向けの安宿も多い。レストランを探してみたが、ほとんどはファストフードかパブだった。客単価の高い店は成り立たないようだ。

ロングストリートのビアハウス        (Photo:©Alt Invest Com)
これもロングストリートのパブ。2階席から通りを眺めながらビールを飲むのが定番  (Photo:©Alt Invest Com)

 


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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