日本のメディアは政府の言うまま、日米同盟強化による中国への「抑止力」「牽制」を言うことが多いが、米国は4月27日に新たな「日米防衛協力のための指針」を発表する前に中国に内容を説明していたことが判明した。牽制すべき相手に事前に説明にうかがうのでは牽制にならない。

 米国は従来「日米同盟で日本の軍事大国化を防止する」「新指針は中国に向けたものではない」と説いて中国との友好関係拡大に努めてきたから、CV22を嘉手納ではなく、横田に配備する一因も「中国を対象にしていない」姿勢の表明かもしれない。

特殊部隊の夜間超低空飛行で
墜落事故の危険も増す

 CV22は2017年にまず3機、その後2021年までにさらに7機が横田に配備される。従来岩国の海兵隊の戦闘・攻撃機FA18や、三沢の地上レーダー、対空ミサイル制圧用の戦闘機F16が四国山脈の「オレンジ・ルート」や奥羽山脈の「グリーン・ルート」などで行ってきたと同様の低空飛行訓練をCV22も行うことになるだろう。日本の航空法では一般に地上の物体から150m以下の飛行は禁止されているが、これまで米軍機が四国山中の谷間などでそれよりも相当低い高度で飛行しているのが目撃されており、山の上の人が戦闘機を見下ろして写真を撮った例もあった。

 ただオスプレイはターボプロップ機だから戦闘機ほどの轟音は立てないし、回転翼を前に向け、20余人乗りの小型輸送機として飛行する際にはヘリコプター特有の「パタパタ」という音も出ないから、訓練ルートでの騒音被害は比較的少ないと考えられるが、特殊部隊に不可欠な夜間の超低空飛行は危険を伴う。

 さらに気になるのは、特殊部隊約400人が横田に来ることだ。その内訳を米国は日本側に伝えていないが、10機のCV22に対し、その操縦士や整備、管理要員が400人とは多すぎるから、現在沖縄にいる陸軍の特殊部隊の少なくとも一部が、彼らを運ぶCV22と共に来る可能性が高いと思われる。