このIQは遺伝による要素が大きく、親のIQが高ければ、子供のIQも高くなる傾向がみられます。ただし、幼少期にIQが高いからといってその後ずっと知能が高いとは限りません。成長に伴う脳の発達がその人の知能を決めるからです。

 一方のEQは、情動指数といわれています。

 これはアメリカの心理学者、P・サロベイとJ・D・メイヤーが提唱し、『ニューヨークタイムズ』の科学記者ゴールマンがその著『情動知能』で紹介、命名したものです。そのEQの意味は、思いやりやその他の情動を加味した知能という意味です。

 実は、このEQにはIQ信仰に対する批判が含まれています。IQは知能の高さをあらわしますが、それに対しEQは、自己を知り、みずから決断し、周囲に対する思いやりを忘れず、周囲と協調していくことを指数化しています。EQは、人間としての生き方を重視し、現代社会のIQ偏重に対して警鐘を鳴らしているのです。

 IQはあくまでも脳内の知の構造を意味しているし、EQは脳の情の構造を考慮に入れて人間としての経験、人間としての生き方を問うもの。それが両者の決定的な差なのです。

IQとEQはここが違う!