お金儲けの神様「邱永漢」人生最後の弟子で、2005年より中国四川省成都に在住。日本生まれの韓国人で、現在はグループ会社3社の社長兼取締役を勤める金さんが、中国バブルの行く末を考えます。
ずいぶんとご無沙汰をしました。久しぶりに筆をとります。
突然ですが、
「ねえ、キムさん、なんかいい投資先はないですか? 実はここ数週間の株の暴落で儲けたお金全部ふっとんじゃってね」(友人の公務員)
「ママがね、最近あんまり(故郷の)お家に帰って来ちゃダメよ、って言うの。最近の株の投資で使えるおこずかいが全部なくなっちゃって、おこずかいをねだりすぎたかしら」(中国SNS の友人の投稿)

「いや、いいんだよ。ちょっと稼いだ6万元(約120万円)がふっとんでも。俺はさ、利益ゼロになったところで、全部売っちゃったから(涙声)」(電話口での友人との会話)
「うちの旦那、しばらく家に戻っても口を開かなかったわね。まあ、昨日(7月7日)になって、株式の売買が一時中止になってやっと(精神的に)持ち直したわ」(先月、大儲けしたと喜んでいた友人の妻)
などという話がこのところ急に増えてきました。
私事ですが、先日中国生活も満10年を迎えました。「ひとつの国を本当に理解するのに最低10年はかかる」という人がいますが、「何を偉そうに」と反発しつつ、一方で「確かにな」とも思っています。
モンゴルの遊牧民族から苦労して日本の大学生になった友人にも(ちなみに彼はひと言も日本語ができなかったのに、日本に来て6カ月後には通訳になっていたという天才ですが)、「日本を理解するのに10年ぐらいはかかりましたね」と言われたことを思い出します。
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