1月から2月中旬にかけて日本株は大きく下落したが、足元は持ち直しつつある。ここから6月にかけて堅調な推移を想定しているが、その理由を述べてみたい。

 まず景気だが、10~12月の実質GDP成長率(2次速報値)は前期比年率3.8%と高めであり、設備投資が7四半期ぶりにプラス転換するなど内容的にもよかった。

 最近の経済指標を見ても、景気ウォッチャー調査の現況判断DIが2月まで3ヵ月連続で上昇、機械受注も下げ止まりが明確になるなど、景気はおおかたの見方よりも上振れ気味に推移している模様だ。

 企業業績の改善も続いている。大和証券キャピタル・マーケッツは調査対象300社(金融を除く)の2009年度予想経常増益率を4.4%から12.3%に上方修正、10年度については47.4%と予想した。

 自動車や電機など海外の需要回復の恩恵を受ける製造業だけでなく、コスト削減効果により小売りや貨物輸送など非製造業にも上方修正が広がった。