この金額で驚いてはいられない。世界中のサッカーファンが一度は生で試合を観てみたいと思っているのがスペインのリーガ・エスパニョーラ、レアル・マドリードとFCバルセロナの試合だろう。なにしろ両クラブにはキラ星のようなスーパースターが顔を揃えている。レアル・マドリードにはクリスティアーノ・ロナウド、ハメス・ロドリゲス、イスコ、カリム・ベンゼマ、セルヒオ・ラモス…、FCバルセロナにはリオネル・メッシ、ネイマール、ルイス・スアレス、アンドレス・イニエスタらがいる。こうした世界のトップ選手がプレーする両クラブのチケットはまさにプラチナペーパーなのだ。

 まず意外なのは両クラブが弱小クラブを相手にした試合のチケットはドルトムントの試合よりも安いこと。レアル・マドリードのホームスタジアム、サンチャゴ・ベルナベウのゴール裏は2万9000円、サイドライン1階中央寄りでも3万8000円。バルセロナのホーム、カンプノウでもゴール裏は2万4000円、サイドライン1階中央寄りで3万9000円だ。

 ところが、両クラブの直接対決になるとチケット価格は急騰する。レアル・マドリードとバルセロナの対戦は「エル・クラシコ(伝統の一戦)」と呼ばれ、昔からサッカーファンの注目を集めてきたが、今が旬のスーパースターが技を競うということからさらに熱狂度は増している。そんなこともあって、レアル・マドリードのホームで行われるエル・クラシコはゴール裏で10万9000円、サイドライン1階中央寄りは16万4000円、バルセロナのホームでのそれはゴール裏で12万9000円、サイドライン1階中央寄りで21万円の値がついている。

 以前、当コラムで9月下旬に鈴鹿サーキットで行われるF1日本グランプリのチケットの高価さを取り上げたことがあるが(メインスタンドで6万円超)、それをはるかにしのぐ価格だ。約20万円をかけて観るサッカー。これほど濃密な90分間もないだろう。だが、エル・クラシコを見たといえば一生の自慢になるし、生で観るクリスティアーノ・ロナウド、メッシ、ネイマール、ロドリゲスらのプレーはそれだけの価値があるともいえる。

 それに比べると北米プロスポーツの観戦チケットはリーズナブルだ。MLBヤンキースタジアムでのヤンキースvsレッドソックスの宿敵対決でも内野席が4000円前後、NFLは6000円前後、NBAは3000円前後である。格安ツアーを探して行けば、意外に安く世界最高峰の試合が観られるのだ。

 ちなみに、錦織圭がよもやの初戦敗退をしてしまった全米オープンテニスの観戦チケット(男子シングルスでコートに近い1階席)の値段を紹介しておくと、1回戦は7万円前後、2回戦で10万円前後、3回戦で15万円~、4回戦で17万円~、準々決勝で約45万円、準決勝・決勝で約75万円。また、ラグビーW杯は10万円前後の値がついている。

 これを高いと思うか、それとも「一生ものの感動が味わえるのなら値段は問題ない」と思えるか。あなたはどちらだろうか?