アパレルメーカーがあえて日常着レンタルに参入する理由クロスカンパニーが始めた「新品がめっちゃかりれる」その名も「メチャカリ」。スマホのアプリをダウンロードしてサービスを利用する

 アパレル界に一石を投じられるか──。9月16日、女性向けカジュアルブランド「アース ミュージック&エコロジー」などを展開するクロスカンパニーが、アパレルメーカー初となる日常着のレンタルサービス「メチャカリ」を始めた。

「ITベンチャーに市場シェアを奪われる前に、自分たちでITとアパレルを融合させたサービスを始める」(澤田昌紀・クロスカンパニーウェブマーケティング マネージャー)という発想が起点で、昨年からサービス開始に向けて市場分析などに着手した。背景には石川康晴社長の危機感がある。

 タクシー業界で、タクシーの配車手配や決済をスマートフォンで行える米ウーバーがあっという間に利用者を増やしたように、アパレル業界にも他業界から刺客が現れかねないと考えたのだ。

 実際、今年2月にはITベンチャーのエアークローゼットが月額6800円(税抜き)で日常着のレンタルサービスを開始して反響を呼んだ。数十ブランド、数万アイテムの中からユーザーの好みやサイズ、要望などに合った3アイテムをスタイリストが選んで届けてくれ、返却すると通常3~5日程度で次の3アイテムが送られてくる。