カリブ海に浮かぶ小国・ドミニカ共和国に住み、中南米の新興国を舞台に貿易事業を展開する風間さんの体験レポート。パナマ、ガイアナ、ドミニカ、ボリビアに続き、今回は南米唯一のオフショア金融センター・ウルグアイの証券会社・証券取引所訪問記です。
日本では、ウルグアイといっても、サッカーワールドカップで愚行を働いた「噛みつきスアレス」や、質素な生活で有名な前大統領のホセ・ムヒカぐらいしか情報がないかもしれませんが、ウルグアイは中南米では特異な国のひとつです。
人口はわずか300万人を超える程度、南米ではフランス領ギアナに次いで2番目に小さい国にもかかわらず、1人あたりのGDPは1万6000ドル(約200万円)超。これは世界平均の約1.5倍、中南米では最も高い水準で、物価もかなり高いです。
また、治安が悪い国ばかりの中南米では珍しく、町の治安がとても良いことで知られています。国民の教育水準もとても高く、この国で話されるスペイン語は中南米のものではなく, どちらかというとスペインで話されるスペイン語に近い印象です。
実際に首都モンテビデオを歩いていると街並みもすごく綺麗で、ほとんどヨーロッパを歩いている感覚と変わりません。私自身、今回初めてウルグアイに来てみて、大変この国の印象が良くなりました。

ウルグアイというと有名なのが牛肉のステーキ。伝統的に畜産業が盛んで、1人あたりの牛肉消費量が世界でもっとも多いのです。モンテビデオの港の近くには「メルカド(市場)」と呼ばれる場所があり、炭火でステーキを焼くバーベキュースタイルの店がところ狭しと集まっていて、リーズナブルにステーキを食べることができます。

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