40代を越え、50代に差しかかると、そろそろ人生も後半戦。今まで背負ってきたモノを捨てて、気楽に生きたいと考えるビジネスマンも多いのではないか。捨ててしまえば楽なのに、捨てられることに気づいていないものが、人生には色々あるのかもしれない。それはモノばかりではない。心の中に積もり積もった「しがらみ」「ストレス」も同様だ。具体的なケースを交えながら、あなたの心が生き返る「断捨離人生」の極意をお伝えしよう。(取材・文/池田園子、編集協力/プレスラボ)

ストレスに押し潰される前に……
心が生き返る「断捨離人生」のススメ

このままだとあなたは潰れる!?<br />40代から始めたい「心の断捨離」実践法捨ててしまえば楽なのに、捨てられることに気づいていないものが、人生には色々あるのかもしれない。それはモノばかりではなく、心の中に積もり積もった「しがらみ」「ストレス」も同様だ

 男性ビジネスパーソンにとって、最も脂の乗っている時期といえば、40~50代前後ではないだろうか。管理職のポストを与えられたり、30代の頃よりもより責任の大きな仕事を任されたりと、職場では多忙な日々を駆け抜けることになる。

 特に「アラフィフ」にもなれば、仕事だけではなく、家庭でも大きな変化が生まれるとき。子どもが成長して手がかからなくなったり、成人して家を出たり、といった時期にさしかかる。妻とのふたり暮らしに戻る、という人もいるだろう。

 しかし「仕事もプライベートも順風満帆で全てを楽しんでいます!」と、心の底から自信を持って言える人は、そう多くないのではないだろうか。むしろ、「仕事が忙しい上に家庭も正直なところ面倒くさい」と、ストレスを感じるビジネスマンの方が多数派なのではないか。

 本稿では、そんな中年ビジネスマンに向けて、人生を楽にするための方法を紹介する。「今まで抱えていたこだわりを『捨てた』ら、格段に生きやすくなった」という、同世代の一般男性たちの事例を見倣いながら、余計な心のしがらみを捨て、ストレスなく生きるヒントを得ていただきたいと思う。

 最初に「プロ」の意見を聞いてみたい。男性がなかなか捨てられないモノには、どんなモノがあるのだろうか。

「男性が捨てられないモノ、捨てたがらないモノ」にはある種の傾向があると語るのは、「遺品整理の埼玉中央」代表で『親ともめずにできる これがリアルな実家の片づけです。』『親が死んだとき後悔する人、しない人の実家の片づけ』などの著書がある、内藤久さん。遺品整理と聞くと、「まだ先の話」「自分とは関係ない」と考える現役世代もいるかもしれないが、決してそんなことはない。