一流のリーダーほど非常事態に動じない理由一流のリーダーほど、リスク管理をしっかりと行っているものです

「リスク」という言葉を聞いて、どんなイメージをもちますか?

 なるべく直面したくない、とてつもなく大きな「難題」や「危機」のように捉えてしまうかもしれません。

「リスクをとるのは大変そう」と逃げ腰になってしまったり、「リスクを管理するのは難しそう」と荷が重く感じてしまったり人もいるでしょう。

 また、「リスクマネジメント」という言葉を聞くと、一部の人にだけ関係があるように聞こえるかもしれません。

 はたしてそうでしょうか?

 自然災害やテロ事件などの非常事態はもとより、個人の病気や健康不安なども「リスク」という点で考えておくべきことです。じつは、誰もが意識しておかないといけないことなのです。

リスクは逃げるものではなく、向き合うもの

 こんなエピソードがあります。

 日本に赴任してきた当時のアメリカ人の上司が、お子さんに頼まれてゲームセンターに行った時のことです。

上司:「昨日、面白いものを発見したよ」

私:「どんなものですか?」

上司:「ゲームセンターに行ったら、面白いゲームがあった。下から茶色い動物みたいなものがポコポコでてきて、それを打つんだ。打っているうちにどんどんスピードが早くなっていって、そのうち一度に3~4匹の動物がでてきてそれを打ち続けていたから、右腕がすこし筋肉痛になってしまったよ(笑)」

私:「もしかしたら、もぐらたたきゲームかもしれませんね」

上司:「これだ(写真を見せてくれる)。ゲームをしている最中に、リスクマネジメントのことを考えていた」

私:「ゲームをしている時に、リスクマネジメントのことをお考えになっていたのですか?」

上司:「そうだ。ほら、動物が顔をだす時に打つというのは、問題の芽を早めに摘むというのと同じことだろう?」

私:「はい」

上司:「日本人は必要以上にリスクを恐れる傾向があるから、一度みんなでゲームセンターに行ってあのゲームをするのもいいかもしれないな」